一般企業で働きたいけれど、障害や病気でブランクの期間がある人の中には、「東京都にはたくさんの就労移行支援があり、どこに通えばいいか分からない」、「発達障害の支援が充実している事業所はあるの?」と悩んでいる人もいるかもしれません。
このページでは、東京都で発達障害のある人向けのおすすめ就労移行支援事業所をご紹介していきます。
発達障害のある人は就労移行支援事業所で何ができるの?
就労移行支援事業所は、障害などが要因で就労が困難な人に対し、就職に役立つ訓練プログラムを提供して就職活動をサポートするサービスです。
発達障害のある人はコミュニケーション面で困難を抱えていることが多いですが、職場ではコミュニケーションについて教わる機会がほとんどありません。
そのため「なぜかわからないけど怒られてしまった」という場面が多く、対処法がわからないため同じミスを繰り返してしまうことがあります。
多くの就労移行支援事業所では、コミュニケーションについて学べる訓練プログラムも提供しているので、コミュニケーションスキルが身につき、働きやすくなることが期待できます。
発達障害の支援に特化した就労移行支援事業所もある
一般的な就労移行支援事業所は障害を特定せずに受け入れています。一方で、特定の障害のある人を中心に受け入れているのが、障害特化型の就労移行支援事業所です。
障害特化型の中には、発達障害のある人の支援に特化した就労移行支援事業所もあります。
発達障害特化型の就労移行支援事業所の多くは、発達障害の特性を理解するプログラムやコミュニケーション系のプログラムが充実しています。
また、発達障害のある人に多い聴覚過敏や視覚過敏に配慮した環境であることも多いほか、自身に近い悩みを持つ人が集まるので、利用者同士で共感を得られやすいといった特徴もあります。
- 自閉スペクトラム症(ASD、アスペルガー症候群、広汎性発達障害)
- 注意欠陥多動性障害(ADHD)
- 学習障害(LD)
東京都にある発達障害に特化した大手の就労移行支援事業所の一覧
東京都にある発達障害に特化した大手の就労移行支援事業所をご紹介します。
全国展開している大手の就労移行支援事業所は利用者数が多いため、たくさんの就労実績とノウハウが蓄積されています。それらに基づいてプログラムが構成されているので、就労で必要なことを無駄なく学べることが期待できます。
また、就労実績が多いということはそれだけ企業とのつながりが多いということなので、就職の窓口が広いとも言えるでしょう。
サービス名 | 特徴・ポイント | 東京都にある事業所 |
---|---|---|
ディーキャリア(d-career) | 発達障害の特性に応じたコンテンツ 就職後の職場定着率は91.3%(2022年) 全国に91事業所 | 立川|芝浦|ITエキスパート 中野|ITエキスパート田町|池袋|秋葉原|秋葉原駅前|平井|町田|他6事業所 |
atGPジョブトレ | 事務職での就職率は94.5%(2019-2020年) 5つの障害別コースあり 就職後の定着率は91%(2019年) | 秋葉原第2|大手町 |
Kaien | 就職人数は約2,000人(過去10年間) 就職後1年後の離職率は9% | 8事業所 |
東京都でおすすめの発達障害のある人が利用できる就労移行支援事業所20選
ここからは、東京都で就労移行支援事業所を探している発達障害のある人に向けて、おすすめの事業所を20ヶ所ご紹介していきます。
- 23区
- 都心エリア(千代田区・中央区・港区)
- 副都心エリア(新宿区・渋谷区・文京区・豊島区)
- 東部エリア(江東区・墨田区・台東区・荒川区・足立区・葛飾区・江戸川区)
- 西部エリア(北区・板橋区・練馬区・中野区・杉並区・世田谷区・品川区・目黒区・大田区)
- 23区外
都心エリアで発達障害のある人におすすめの就労移行支援事業所
HOPE神田
HOPE神田は、神田駅より徒歩4分、自閉スペクトラム症をはじめとする発達障害のある人が安心して通えるように環境を整えています。
- コミュニケーションスキル向上のためのプログラムがある
- 多種多様な事務・軽作業が経験できる
- 就職活動はマンツーマンでサポート
コンフィデンス日本橋
コンフィデンス日本橋は、三越前駅より徒歩1分・日本橋駅より徒歩5分、一人ひとりに個別のプログラム対応で個性を伸ばします。
- あらゆる仕事に対応できるよう企業実習に力を入れている
- 制度の高いマッチングで、3年以上の職場定着率は90%以上
- 他機関や病院との連携を重視
ディーキャリア芝浦オフィス
ディーキャリア芝浦オフィスは、田町駅より徒歩12分、発達障害の特性による働きづらさをフォローするプログラムが充実しており、職場定着率100%の実績があります。
- 実際の職場環境を想定したオフィスでトレーニングを実施
- やりがいを見つけるためのカリキュラム構成
- 就職後、1年間はチャットサポートあり
atGPジョブトレ秋葉原第2
atGPジョブトレ秋葉原第2は、末広町駅より徒歩2分、障害特化型だからこそ、就職後も障害とうまく付き合いながら働き続けるスキルが身につきます。
- グループワークが多く、同じ障害と向き合う仲間と学びあえる
- 実際の職場に近い模擬職場でトレーニング
- 就職後、最大3年間の定着支援サービスあり
ディーキャリアITエキスパート田町オフィス
ディーキャリアITエキスパート田町オフィスは、田町駅より徒歩9分、IT分野に精通したスタッフによるキャリア面談が受けることができます。
- 障害特性による苦手を見極め、セルフケアができるようにサポート
- 発達障害者の就労継続に特化した独自開発プログラムを提供
- プログラマーコースあり
atGPジョブトレ大手町
atGPジョブトレ大手町は、大手町駅より徒歩5分、発達障害と聴覚障害に特化したプログラムを提供しています。
- 実践形式でコミュニケーションスキルが学べる
- 自己理解を促すプログラムが充実
- 事務職の就職率94%
副都心エリアで発達障害のある人におすすめの就労移行支援事業所
カレント
カレントは、新宿御苑前駅から徒歩3分、「水草アクアリウム」を活用した独自のプログラムが人気で、軽作業からパソコンの作業まで幅広く学べます。
- 2017年の開所以来、職場定着率100%
- セルフケアシートなどを活用して自己対処力を身につける
- 無料ドリンクサービス・ウォーターサーバー設置
JoBridge飯田橋
JoBridge飯田橋は、飯田橋駅より徒歩3分、発達障害のある人が回復力や自生力を養えるような就労支援プログラムを多数用意しています。
- 自己理解プログラムに力を入れている
- 通所開始から就職まで3つの段階に分けてサポート
- 段階によってグループワークを導入しチームビルディングを学ぶ
ラルゴ神楽坂
ラルゴ神楽坂は、神楽坂駅から徒歩10分、発達障害と精神障害に特化した就労移行支援事業所で、2名の心理カウンセラーが様々な悩みや不安を取り除くサポートをしています。
- 就職活動に必要な資格費用の一部を支給
- パソコンスキル向上に特化したプログラムあり
- 職場定着率100%を達成
ディーキャリア池袋オフィス
ディーキャリア池袋オフィスは、池袋駅より徒歩6分、発達障害のある人専門の就労移行支援事業所で、過去に500人以上の相談を受けています。
- 支援員と毎日面談が可能
- 就職後、最大3年間の定着支援サービスあり
- 5年で50名以上の就職者
JSN東京
JSN東京は、渋谷駅から徒歩8分、9名の精神科医が集まって立ち上げた法人で、就職だけではなく働き続けることに力を入れている就労移行支援事業所です。発達障害と精神障害に特化しています。
- 企業ネットワークを生かした豊富な就職先
- 企業実習の実績も多数
- 様々なプログラムを提供し、働き続けるスキルを身につける
東部エリアで発達障害のある人におすすめの就労移行支援事業所
ディーキャリア平井オフィス
ディーキャリア平井オフィスは東京都江戸川区に位置し、JR平井駅から徒歩4分という便利な場所にあります。障害がある方々が働き続けるための支援を提供し、個々の参加者に合わせたカリキュラムを通じて、自己理解を深め、自分に合った仕事を見つけるための支援を行っています。施設では見学や体験入所も随時受け付けており、参加しやすい環境が整っています。
- 個別カリキュラムによる自己理解と職業適応:参加者の個々の特性に合わせたカリキュラムを提供し、自己理解と職業適応を促進
- 働き続けるための具体的な支援プログラム:障害がある人々が長期にわたり働き続けられるよう具体的な支援を行う
- 見学や体験入所も随時可能でアクセス良好:アクセスの良い立地条件と、随時可能な見学や体験入所が施設の利便性を高めている
就労移行支援事業所かがやく学び舎
就労移行支援事業所かがやく学び舎は、亀戸駅より徒歩3分、コミュニケーションスキルや職業スキルのプログラムを提供しながら、「無理なくできる」働き方を一緒に見つけていきます。
- 自己理解を促すプログラムが充実
- 公認心理師、精神保健福祉士、社会福祉士が在籍
- 卒業後も各支援機関と連携して生活をサポート
ジョブサポート江戸川
ジョブサポート江戸川は、鹿骨バス停・公園入口バス停・前沼橋バス停からいずれも徒歩5分以内、プログラムはオーダーメイドに組み立てるため、既存の訓練にないものもリクエスト可能です。
- パートから正社員まで、利用者が希望する働き方に合わせて目標を設定
- 交通費の支援制度あり
- 緑が多い静かな環境
西部エリアで発達障害のある人におすすめの就労移行支援事業所
ディーキャリアITエキスパート 中野オフィス
ディーキャリア中野オフィスは、中野駅より徒歩7分、IT分野で活躍できる人を育成するプログラムが充実しています。
- 全スタッフが国家資格取得者
- 発達障害特性の理解を促すプログラムを提供
- 就職に向けて段階に応じたコースわけ
ニューロリワーク 五反田センター
ニューロリワーク 五反田センター は東京都品川区に位置し、五反田駅から徒歩5分です。この施設は、うつ病、適応障害、発達障害がある人々を支援し、メンタルヘルスの課題に特化したプログラムを提供しています。専門のカウンセリングと個別のサポートを通じて、就職や復職を目指す人々の安定した職場定着をサポートします。
- メンタルヘルスの課題に対応する専門プログラム:精神科医や臨床心理士の監修のもと、メンタルヘルスの課題に焦点を当てた支援を行っている
- 個別のニーズに応じた就労・復職支援:個々の状況に応じてカスタマイズされた支援プログラムを提供し、職業への適応を促進
- 継続的なカウンセリングと職場適応トレーニング:就職後のフォローアップを含む、継続的なカウンセリングとトレーニングを提供して、長期的な就労継続を支えている
23区外で発達障害のある人におすすめの就労移行支援事業所
meray
merayは、武蔵小金井駅より徒歩8分、働くための土台をつくるためのプログラムが充実し、定着率100%を達成しています。
- 体力づくり、生活リズムの安定、自己理解の支援を重視
- MOS取得やVBAといったパソコンスキルの習得もサポート
- 自社開発したe-ラーニングシステムを利用
EXP立川
EXP立川は、JR立川駅徒歩8分、自分自身の障害と向き合う学びの場を提供し、就労に向けての悩みを一緒に解決していきます。
- 心理プログラムを通して自己理解を深めることに重点をおく
- 社会福祉士、精神保健福祉士、公認心理師、臨床心理士が在籍
- 交通費の支援制度あり
就労移行支援事業所 TODAY三鷹
就労移行支援事業所 TODAY三鷹は、三鷹駅より徒歩9分、生活リズムの安定を目指す人から就職活動を目指す人まで、それぞれのステージに応じてオーダーメイドで支援します。
- アプリのコンテンツを活用したセルフマネジメントを身につける
- 自分自身の職業適性を見つけるためのサポートが充実
- 就職後の定着支援は3年半
ディーキャリア 立川オフィス
ディーキャリア 立川オフィスは東京都立川市の立川駅北口から徒歩5分の位置にあり、障害者の就労支援を専門としています。就労に向けた具体的なプログラムとカリキュラムを通じて、個別のニーズに合わせたキャリアプランニングを提供し、職場での適応と継続的な就労をサポートしています。また、実際の職場での体験も積極的に行っています。
- 個別のキャリアプランニングとサポート:利用者の職業目標に合わせたキャリアプランニングを提供し、個別に対応
- 実際の職場での体験を提供:就労に向けたリアルな職場体験を通じて、実務スキルの向上と職場適応を図る
- 就労定着と職場での継続的なサポート就職後も定期的なフォローアップを行い、長期的な職場定着をサポート
就労移行支援の利用対象となる発達障害
就労移行支援事業所は、自閉スペクトラム症や注意欠陥多動性障害、学習障害といった発達障害がある人も利用することができます。
自閉スペクトラム症(ASD、アスペルガー症候群、広汎性発達障害)
自閉スペクトラム症は、多くの遺伝的な要因が複雑に関与して起こる生まれつきの脳機能障害で、言葉の遅れ、、会話が成り立たない、格式張った字義通りの言語など、言語やコミュニケーションの障害が認められることが多いです。
また、一つの興味・事柄に関心が限定され、こだわりが強く、感覚過敏あるいは鈍麻など感覚の問題も認められることも特徴の一つとされています。
(参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
注意欠陥多動性障害(ADHD)
注意欠陥多動性障害(ADHD)は、活動に集中できない・気が散りやすい・物をなくしやすい・順序だてて活動に取り組めないなどの「不注意」と、じっとしていられない・静かに遊べない・待つことが苦手で他人のじゃまをしてしまうなどにより、学校や家庭で生活をおくるにあたって障害となっている状態のことを言います。
(参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
学習障害(LD)
学習障害は、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」といった学習に必要な基礎的な能力のうち、一つないし複数の特定の能力についてなかなか習得できなかったり、うまく発揮することができなかったりすることによって、学習上、様々な困難に直面している状態のことを言います。
(参考:厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト)
発達障害のある人が就労移行支援事業所を選ぶときのポイント
発達障害のある人が就労移行支援事業所を選ぶときに重視したほうが良いポイントを5つ解説します。
①就職の実績で選ぶ
就労移行支援事業所は就職を目指すところなので、就職の実績はとても大切な指標です。
就職者数だけではなく、就職先の業種や職種も確認することをおすすめします。
例えば自身はIT系に就職したいと思っているのに、過去の就職先にIT系がないのであれば、その就労移行支援事業所では自身が希望するような支援が受けられないかもしれません。
②就職後の定着率で選ぶ
一般的に定着率とは、就職した人の中で6ヶ月以上継続して働いている人の割合をいいます。
卒業生が就職先の職場で働き続けられているかどうかを知るため、定着率もしっかりと把握しましょう。
定着率が高い就労移行支援事業所は、長期就労に向けての訓練プログラムを提供していると考えられます。
③発達障害に特化したプログラムで選ぶ
発達障害のある人は「なぜ怒られたのかわからない」という経験をお持ちの方が多いのではないでしょうか。
発達障害の特性を理解するプログラムや、自己理解を促すプログラムを受けることで、怒られる理由が少しずつ理解できる可能性があります。
また、発達障害のある人に特化した職業訓練プログラムを受けることで新しい職場に適応しやすくなり、就職後の定着率が上がることが期待できるでしょう。
④聴覚や視覚過敏への配慮があるかどうかで選ぶ
発達障害のある人は、程度に差はありますが、聴覚や視覚が過敏である傾向があります。
聴覚が過敏な人であれば、空調の音が気になってプログラムに集中できない、周囲の雑音が気になって講師の話が頭に入らない、ということがあるかもしれません。
空調の音が気になるときは席の移動ができるか、周囲の音が気になるときに耳栓の使用ができるかなど、どのような配慮が得られるか確認してみましょう。
⑤職場体験の機会があるかどうかで選ぶ
発達障害のある人は、高いスキルがあるけど環境が変わるとそのスキルを発揮できないことがあります。
事業所の中でできることを場所が変わってもできるように、事業所外で作業する職場体験の経験を積むことは有益です。
事業所によって職場体験の内容や数が異なりますので、事前に聞いてみることをおすすめします。
就労移行支援事業所に関するよくある質問
まとめ
ここまで、東京都で発達障害のある人向けのおすすめの就労移行支援事業所をご紹介してきましたが、いかがでしたか。
「どの就労移行支援事業所に行けばいいのか分からない」という場合は、あなたの希望条件に応じて、探し方のヒントをご案内させていただきます。
お困りの際は、ぜひお気軽にデイゴー就労支援ナビにご相談ください。