就労移行支援事業所の利用を検討している人の中には、「就労移行支援に通ったら就職できるの?」や「就職実績のある就労移行支援事業所はどんなところ?」といった疑問を持っている人もいるかもしれません。
この記事では、就労移行支援事業所の一般就労移行率や就職先といった就職実績や、就職実績のある就労移行支援事業所を一覧でご紹介していきます。
就職実績のある就労移行支援事業所の一覧
ここからは、就職後定着率や就職人数、就職までの利用期間といった観点から、就職実績のある就労移行支援事業所を一覧でご紹介していきます。
関東や関西の就労移行支援事業所を一例としてご紹介していますが、デイゴー就労支援ナビでは、お住まいの地域で就職実績のある就労移行支援事業所を一覧で比較検討することができます。
- 就労移行支援事業所 TODAY三鷹(東京都)
- 就労移行支援事業所Linkキャリアサポートセンター(東京)
- JoBridge飯田橋(東京)
- 就労移行・定着支援事業所ビンゴ横浜(神奈川)
- キャリア・サポート・パートナーズ(埼玉)
- Be happinessとおり町(埼玉)
- 就労移行支援事業所Pinto (千葉)
- ニューロリワーク 新松戸センター(千葉)
- 就労移行支援セルポート吹田(大阪)
- ニコサービス城東センター(大阪)
就労移行支援事業所 TODAY三鷹(東京都)
就労移行支援事業所 TODAY三鷹は、三鷹駅より徒歩9分、一人ひとりにオーダーメイドで就職のための支援をしている事業所です。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 6~9名(定員20名) |
平均利用期間 | 3~6ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、営業事務、総務、人事 、その他事務、販売スタッフ、接客 |
就労移行支援事業所Linkキャリアサポートセンター(東京)
就労移行支援事業所Linkキャリアサポートセンターは、池袋駅より徒歩7分、就職につながる資格取得のサポートにも力を入れています。
就職定着率 | 80%以上 |
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昨年の就職人数 | 10~14名(定員20名) |
平均利用期間 | 6~12ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、営業事務、販売スタッフ、Web制作、清掃 |
JoBridge飯田橋(東京)
JoBridge飯田橋は、飯田橋駅より徒歩3分、メンタル疾患や発達障害のある人をメインにサポートしている就労移行支援事業所です。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 10~14名(定員20名) |
平均利用期間 | 3~6ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、人事、商品管理、デザイナー、SE、広告関連 |
就労移行・定着支援事業所ビンゴ横浜(神奈川)
就労移行・定着支援事業所ビンゴ横浜は、元町中華街駅より徒歩2分、就職後も安心して働けるように最大3年間の定着支援を行っています。
就職定着率 | 80%以上 |
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昨年の就職人数 | 6~9名(定員20名) |
平均利用期間 | 6~12ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、データ入力、組立、販売、デザイナー、調理師 |
キャリア・サポート・パートナーズ(埼玉)
キャリア・サポート・パートナーズは、春日部駅から徒歩3分、就職後の人生でも役立つ自己理解プログラムに力を入れています。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 10~14名(定員20名) |
平均利用期間 | 3~6ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、営業事務 、販売、ライター、メディア関係、清掃 |
Be happinessとおり町(埼玉)
Be happinessとおり町は、川越駅から徒歩10分、就労に近い実践型のプログラムがあり、工賃の支給がある就労移行支援事業所です。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 10~14名(定員20名) |
平均利用期間 | 6~12ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、人事、データ入力、検品、営業、商品管理、農作業 |
就労移行支援事業所Pinto (千葉)
就労移行支援事業所Pintoは、流山おおたかの森駅から徒歩2分、根拠に基づいた専門職の評価をもとに一人ひとりにあった目標を設定します。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 15名以上(定員20名) |
平均利用期間 | 6~12ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、営業事務、軽作業、その他専門職、技術職 |
ニューロリワーク 新松戸センター(千葉)
ニューロリワーク 新松戸センターは、新松戸駅から徒歩2分、脳科学に基づいて睡眠や食事などの食生活の改善を目指し、就職につなげます。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 10~14名(定員20名) |
平均利用期間 | 3~6ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、庶務、データ入力、軽作業、SE、CADオペレーター |
就労移行支援セルポート吹田(大阪)
就労移行支援セルポート吹田は、吹田駅から徒歩5分、コミュニケーションを大切にしており、アットホームな就労移行支援事業所です。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 1~5名(定員20名) |
平均利用期間 | 6~12ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、データ入力、梱包作業、検品、接客、ヘルパー |
ニコサービス城東センター(大阪)
ニコサービス城東センターは、野江駅から徒歩8分、定員が10名の小規模な事業所なので、一人ひとり手厚い支援で就職までサポートします。
就職定着率 | 90%以上 |
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昨年の就職人数 | 1~5名(定員20名) |
平均利用期間 | 6~12ヶ月 |
就職先の職種 | 一般事務、メールルーム、梱包作業、検品、清掃、農作業 |
大手就労移行支援の就職実績一覧
ここからは、大手の就労移行支援事業所の就職実績を紹介していきます。
全国展開している大手の就労移行支援事業所は利用者数が多いので、様々な障害や疾病に対する支援のノウハウが蓄積しています。
また、関わりがある企業数も多いため、多方面の業界・業種の知識があるといえます。
※2024年8月8日時点の情報を参照
サービス名 | 就職定着率 | 就職人数/就職率 | 事業所数 |
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ディーキャリア(d-career) | 92.2%(2021年度) | 不明 | 91事業所 |
atGPジョブトレ | 91.4%(2019年度) | 24名(1事業所あたりの平均、2019年4月~2020年3月の就職データより) | 12事業所 |
就労移行支援manaby(マナビー) | 89.4%(2023年度) | 不明 | 27事業所 |
ニューロリワーク | 90.2%(2024年3月時点) | 760名(2024年3月時点) | 16事業所 |
ミラトレ | 97.5%(2023年) | 不明 | 15事業所 |
ウェルビー(welbe) | 91%(2024年8月現在) | 1142名(2023年度) | 114事業所 |
アクセスジョブ(Access Job) | 83%(2024年5月現在) | 450名(2024年5月現在) | 17事業所 |
就労移行ITスクール | 94%(2021年5月時点) | 不明 | 39事業所 |
Cocorport(ココルポート) | 90%(2023年度) | 762名(2023年度) | 75事業所 |
Kaien | 91% | 約2,000人(過去10年間) | 全国に16事業所 |
LITALICOワークス | 89.2%(2023年度) | 2,051名(2023年度) | 全国に127事業所 |
就労移行支援を利用した人の就職実績
就労移行支援は、障害や難病がある人に対して就職に向けた訓練プログラムを提供し、就職活動を支援するサービスです。就労移行支援を選ぶ際に大事なポイントとなるのが「就労実績」です。ここからは、就労移行支援の就職実績について解説していきます。
就労移行支援からの一般就労移行率の平均はどのくらい?
「一般就労移行率」は、就労系福祉サービスを受けた人が一般企業等に就職した割合を示す指標です。厚生労働省の2021年のデータによると、就労移行支援を利用した人の一般就労移行率の全国平均は56.3%でした。
一般就労移行率は、以下のグラフのように2014年から2021年まで緩やかに上昇しています。
就労系福祉サービスには、就労移行支援の他に「就労継続支援A型」、「就労継続支援B型」があります。同じく2021年のデータをもとにすると就労継続支援A型の一般就労移行率は『22.0%』、B型は『10.1%』です。これらと比較すると、就労移行支援の一般就労移行率は高いことがわかります。
※「一般就労」とは、障害のある人が企業や特例子会社等で働くことをいいます。加えて、障害のある人の働き方を表す用語の一つに「福祉的就労」があり、これは就労継続支援A型/B型事業所で働くことをいいます。
どのくらいの人が就労移行支援から就職しているの?
就労移行支援から一般企業等に就職した人の数は、2021年は『13,946人』です。
2014年と比較すると2倍以上になっており、就労移行支援でサービスを受けたあとに一般企業で活躍している人が増え続けていることが分かります。
どんな職種に就職しているの?
就労移行支援は、利用者一人ひとりの特性やスキルに合わせて就職のサポートをするため、就職先は多種多様です。
ここでは、就労移行支援を受けた利用者が就職した実績がある職種の一部をご紹介します。
就労移行支援を受けた利用者の就職先の一例 | |
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IT | システムエンジニア、テストエンジニア、プログラマー、デザイナー |
事務 | 一般事務、営業事務、総務・人事、学校事務、医療事務、事務アシスタント |
軽作業 | 梱包作業、検品、縫製、食器洗浄 |
接客 | 放課後等デイサービス支援員、販売スタッフ、フラワーコーディネーター |
その他 | 清掃、農作業 |
就労移行支援から就職するまでの利用期間は?
就労移行支援の平均利用期間は15.9ヶ月です。就労移行支援が利用できる期間は原則として2年間なので、利用期限よりも前に卒業する人の方が多いといえます。
就労移行支援を利用して就職した人の就職後定着率は?
「就職後定着率」とは、就労移行支援サービスを利用して一般企業等へ就職した人のうち、一定期間以上職場に定着して働き続けている人の割合です。
障害者職業総合センターの2017年の「障害者の就業状況等に関する調査研究」によると、就労移行支援を利用して就職した人の1年以上の定着率は82.3%でした。
就労継続支援A型の定着率は59.0%、就労継続支援B型の定着率は59.2%なので、これらと比較しても高い数字であり、就労移行支援を利用した人が長期的に就職先で働いていることがわかります。
都道府県別!就職実績のある就労移行支援事業所の一覧
都道府県ごとに就職実績のある就労移行支援事業所をまとめていますので、こちらも合わせてご覧ください。
- 東京都で就職実績のある就労移行支援事業所
- 神奈川県で就職実績のある就労移行支援事業所
- 埼玉県で就職実績のある就労移行支援事業所
- 千葉県で就職実績のある就労移行支援事業所
- 大阪府で就職実績のある就労移行支援事業所
就職実績以外で就労移行支援を比較するポイント
就職実績は就労移行支援を選ぶ際に重要な情報ですが、それ以外にも事業所ごとに特徴や違いがあります。
自身に合った就労移行支援を選ぶためには、様々な観点から比較することが大切です。
ここでは、比較する際に注目すべきポイントを3つご紹介します。
ポイント①プログラム内容
就労移行支援事業所では、就職に必要なスキルが学べるプログラムを提供していますが、プログラムの種類や内容は事業所ごとに異なります。
幅広いスキルを身に付けることで就職の選択肢が広がる可能性があるので、多様なプログラムを用意している事業所を選ぶといいでしょう。
一方で、特定のスキル、例えばパソコンのスキルを伸ばしたいという場合は、その分野に特化したプログラムがある事業所を選ぶのもおすすめです。
ポイント②障害特性への対応
多くの就労移行支援では障害の種類を問わずに受け入れていますが、特定の障害のある人に対して専門的な支援を提供している事業所もあります。
まずは、自身の障害がその事業所で受け入れ可能かを確認するほか、障害に対してどのような配慮事項や支援が受けられるかも事前にチェックすることが大切です。
ポイント③通所のしやすさ
就労移行支援では、継続して通所することが就職への鍵となります。どんなに良い支援を提供している事業所であっても、通所に時間がかかりすぎたり、不便であったりすると、通うこと自体が負担になってしまう可能性があります。
そのため、自身が無理なく通える事業所を選ぶことが重要です。
ポイント④就職後の職場定着率
できるだけ早く就職したいので利用期間が短い事業所がいいと考えている人もいるかもしれませんが、人によっては体調管理や自己理解に時間がかかり、思ったよりも就職活動をスタートするのが遅くなる場合もあります。
例えば、平均利用期間は短いけれど就職後の職場定着率が低い場合は、自己理解が深まる前に就職してしまって短期離職してしまった人が一定数いる可能性も考えられます。
就職後にも安定的に働き続けられるよう、ご自身にあった企業へ就職したい場合は、職場定着率がどのくらいなのかという観点で比較するのも大切になります。
就労移行支援に関するよくある質問
Q.そもそも就労移行支援事業所とは?
就労移行支援事業所は、障害や病気のある人が一般企業等へ就職するために、就職するためのスキルを身に付けたり、就職活動のサポートを受けたりすることができる障害福祉サービスです。
Q.就労移行支援と就労継続支援A型/B型とは何が違うの?
就労移行支援は一般企業への就職を目指して、原則2年間という期間限定で就職活動の支援をする制度です。賃金や工賃は発生しません。
一方で、就労継続支援は一般企業への就職が難しい人に対して働く機会を提供し、作業に対して賃金や工賃を支払う制度です。利用期間の定めはありません。
Q.就労移行支援は就職先を紹介してくれるの?
就労移行支援は就職のあっせんは行っていませんが、求人情報の提供は行っています。
多くの就労移行支援事業所はハローワーク等と密に連携をとっているので、多数の求人情報が入手できます。
また、卒業生が働いている職場から「人が足りないから求人を出したい」という情報が寄せられることもあります。
このように就労移行支援では様々な求人情報を持っているため、やりたい仕事内容が明確になっている場合は、その内容に合った求人を紹介してもらえる可能性はあります。
Q.就労移行支援はどのくらいの期間利用できるの?
就労移行支援事業所のサービスを利用できる期間は、原則として最大2年(24ヶ月)までとなっています。
厚生労働省によると、就労移行支援事業所の利用期間は2年以下が93.5%と最多で、このうち就職者の平均利用月数は『15.9ヶ月』となっています。
Q.就労移行支援の利用期間を過ぎてしまったらどうするの?
就労移行支援の利用期間は原則として2年間ですが、必要性が認められた場合に限り、最大1年間の延長が可能です。
延長できるのは、「採用が内定している(トライアル雇用を含む)」「今後具体的な職場実習の予定がある」など一般就労への具体的な見通しがある場合に限られます。
延長の最終的な判断は各市区町村が行いますので、利用期間が過ぎる前に市区町村に相談し、必要書類を提出しましょう。
最後に
ここまで、就労移行支援事業所の一般就労移行率や就職先、就職後の定着率といった就職実績や、就職実績のある就労移行支援事業所についてご紹介してきましたが、いかがでしたか。
就労移行支援事業所の検索サイト『デイゴー就労支援ナビ』では、お住まいの地域や駅から就労移行支援事業所を探し、就職実績やプログラム内容、職員の専門性などを比較することができますので、ぜひご活用ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。