パソコンスキルを学べる就労移行支援10選!資格取得費用の補助がある場合も

障害や病気があり働くことが難しい方や、休職している方の中には、「就労移行支援事業所ではどんなパソコンスキルが身に付くの?」や「パソコンスキルを学べる就労移行支援事業所はどうやって選べばいいの?」といった疑問を持っている方もいるかもしれません。

この記事では、パソコンスキルを学べる10の就労移行支援事業所をご紹介するほか、就労移行支援事業所で身に付くパソコンスキルや、就労移行支援事業所の選び方について解説していきます。

目次

就労移行支援事業所ではどんなパソコンスキルが身に付くの?

就労移行支援事業所は、一般企業で働くことを希望する障害や難病のある人が、訓練や実習等を通して、適性に合った職場への就労や定着を目指すサービスです。

訓練の内容は事業所によって異なりますが、パソコンを学ぶことができる就労移行支援事業所では、タイピングやWord、Excelの使い方から、プログラミングやWebデザインまで、様々なパソコンに関するスキルを学ぶことができます

ここからは、就労移行支援事業所で学ぶことができるパソコンスキルについて、初心者向け中上級者向けに分けて、それぞれ紹介していきます。

就労移行支援で学べる初心者向けのパソコンスキル

パソコンをほとんど触ったことがないような初心者の場合でも、パソコンの使い方をイチから教えてくれる就労移行支援事業所もあります。具体的には以下のようなスキルを学ぶことができます。

就労移行支援で学べる初心者向けのパソコンスキルの例
  • タイピング
  • ショートカットキー
  • メール・チャット
  • Word(基本操作)
  • Excel(基本操作)
  • PowerPoint
  • Zoom、Google Meet、Teams

就労移行支援で学べる中上級者向けのパソコンスキル

「タイピングはできるしWordやExcelの基本操作はできるが、もっと強みをつけたい」という場合は、IT特化の就労移行支援事業所がおすすめです。IT特化の就労移行支援事業所では、以下のようなスキルを学ぶことができます。

就労移行支援で学べる中上級者向けのパソコンスキルの例
  • Excel(ピボットテーブル、VBA)
  • Webデザイン(llustrator、Photoshop、WordPress)
  • プログラミング(HTML、CSS、JavaScript,、PHP、Python、MySQL)

パソコンスキルを学べる就労移行支援事業所の選び方

パソコンスキルを学べる就労移行支援事業所を選ぶ際には、以下の6つの観点から比較するのがおすすめです。

パソコンスキルを学べる就労移行支援事業所を比較するポイント
  1. カリキュラムの内容
  2. 資格取得補助の有無
  3. 就職実績
  4. スタッフの経験・資格
  5. 駅からの距離
  6. 在宅・リモートでの支援の有無

①カリキュラムの内容

一口にパソコンスキルといっても、タイピングなどの基礎的なスキルから、プログラミングやWebデザインといった応用的なスキルまで様々あります。

事業所によっては、初心者から中上級者まで学べるカリキュラムが用意されているところがある一方、中上級者のみのカリキュラムしかない場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

また、パソコンスキルを身に付けるためにはパソコンに触れることが重要になってくるため、一人一台無料でPCを利用できる事業所もあります。

②資格取得補助の有無

パソコンの知識・操作スキルを客観的に評価・証明できる、マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)やアドビ認定プロフェッショナルといった資格を取得する際の費用を、全てまたは一部補助してくれる事業所もあります。

③就職実績

就職者数や就職後の定着率、就職先の業種・職種といった就職実績は事業所によって違いがあるため、あらかじめチェックしておきましょう。

また、特にWebデザイナーやエンジニアの場合は在宅勤務をできる場合もあるため、事業所によっては在宅勤務のできる企業・職種への就職実績が豊富なところもあります。

④スタッフの経験・資格

企業で実際にパソコンを利用して働いた経験があるスタッフや、中にはエンジニアやWebデザイナーの実務経験のあるスタッフが訓練をしてくれる事業所もあります。

⑤駅からの距離

就労移行支援の利用者のうち、就職者の平均利用月数は『15.9ヶ月』となっています。1年以上継続的に事業所へ通うことになるため、人によっては駅からの距離も事業所選びのポイントになります。

⑥在宅・リモートでの支援の有無

事業所によっては、毎日通所するのは体力的に難しい場合や、他の利用者がいる中で訓練を受けるのが不安な場合などに、自宅からオンラインで訓練できるところもあります。

ただし、リモートでの支援を受けることができる条件や日数は事業所によって違いがあるますので、事前に確認しておいた方が良いでしょう。

パソコンスキルを学べる就労移行支援事業所10選

ここからは、パソコンスキルを学べる就労移行支援事業所を10つご紹介していきます。

ここでは一例として東京都や神奈川県、大阪府、千葉県、埼玉県の就労移行支援事業所を挙げていますが、デイゴー就労支援ナビではお住まいの市区町村や駅から、就労移行支援事業所を探すことができます。

カレント 東京都

カレントのポイント
  • データ入力、テキスト作成、仕事で使える関数講座、報告書作成、VBAを用いたExcelの多機能化、メールやチャットワーク等のPC訓練メニューあり
  • AR撮影やデザイン、レタッチ、画像加工、SNSの投稿記事作成等の訓練も
  • 新宿御苑前駅より徒歩3分

ディーキャリアITエキスパート 中野オフィス 東京都

ディーキャリアITエキスパート 中野オフィスのポイント
  • Excel、プログラミング(HTML CSS JavaScript PHP MySQL WordPress)、ソフトウェア基礎等を学べる
  • 直近1年の職場定着率100%
  • 中野駅より徒歩7分

IT就労ビズウェル 新宿校 東京都

IT就労ビズウェル 新宿校のポイント
  • Excel、Word、プログラミング、WEBデザイン等が学べる
  • 新宿御苑前駅から徒歩1分
  • 現場エンジニアによる直接指導も可能

就労移行支援事業所リバーサル浦安 千葉県

就労移行支援事業所リバーサル浦安のポイント
  • Word、Excel、PowerPoint、タイピング、データ入力を学べる
  • MOSなど検定受験料を全額補助
  • 浦安駅より徒歩1分

就労移行ITスクール溝の口 神奈川県

就労移行ITスクール溝の口のポイント
  • MOS(Excel・Word・PowerPoint)、Webデザイン(illustrator・Photoshopなど)、プログラミング(HTML・CSS・PHP・Javaなど)、等を学べる
  • 資格取得補助あり
  • 溝の口駅、武蔵溝ノ口駅から徒歩3分

就労移行支援事業所コネクト 千葉県

就労移行支援事業所コネクトのポイント
  • パソコンは1人1台ご用意
  • タイピングなど基礎的なことから、Word、Excel、OAスキルの練習などスキルに応じて学べる
  • 八幡宿駅より徒歩1分

就労移行支援事業所COCOCARA 所沢オフィス 埼玉県

就労移行支援事業所COCOCARA 所沢オフィスのポイント
  • Office資格取得をサポート
  • Webデザイン・プログラミング・グラフィックデザイン等の専門技術が学べる
  • 1人1台PC無料貸与

ディーキャリアITエキスパート 海老名オフィス 神奈川県

ディーキャリアITエキスパート 海老名オフィスのポイント
  • プログラマーコースとジェネラリストコースがあり、ExcelやWordなどPCの基礎から学ぶことも可能
  • 1人1台PC無料貸与
  • 海老名駅より徒歩10分

就労移行支援 セルポート吹田 大阪府

就労移行支援 セルポート吹田のポイント
  • タイピング・マウス操作・文章入力等の基本的な知識からWord・Excel・PowerPoint・データ入力まで個々のペースで学べる
  • 栄養バランスを考えた食事を無料提供
  • 吹田駅より徒歩5分

ニコサービス城東センター 大阪府

ニコサービス城東センターのポイント
  • パソコンや簿記の資格受験料を補助
  • 指導歴10年以上のパソコンインストラクターや日商マスターが在籍
  • 野江駅・関目駅より徒歩7分

都道府県別!おすすめのIT特化型・IT系の就労移行支援事業所

都道府県ごとにおすすめのIT特化型・IT系の就労移行支援事業所をまとめていますので、こちらも合わせてご覧ください。

就労移行支援事業所についてのよくある質問

就労移行支援事業所では給料・工賃が支払われるの?

就労移行支援事業所は、就職するために必要な知識やスキルを身に付けたり、サポートを受けながら自分にあった職場を探したりすることを目的としたサービスのため、原則として給料は支払われません。

ただし、企業から受託した作業分には工賃を支払うなど、一部の事業所では工賃を受け取ることができるところもあります。

就労移行支援事業所では初心者でもパソコンについて教えてくれるの?

パソコンで仕事をしたことがほとんどない初心者の場合でも、タイピング等の基礎から教えてくれる就労移行支援事業所もあります。

一方、特にIT特化の事業所の一部では、ある程度のパソコンの知識があることを前提としてカリキュラムが進んでいく場合や、eラーニングや動画を活用した自習のみの場合もあります。

ですから、見学や体験に行った際に、その事業所のカリキュラムがご自身に合っているかどうか必ず確認しておきましょう。もし自分だけではカリキュラムの内容が合っているか判断できない場合は、見学・体験の際にスタッフに「Wordは使えるけどExcelの表計算はできない。」など、ご自身のパソコンスキルについて伝えてみてください。

就労移行支援事業所はどんな人が利用できるの?

就労移行支援事業所は、以下の4つの条件を満たしている人が利用できます。

  1. 一般就労を希望している
  2. 障害・難病がある
  3. 65歳未満である
  4. 適性に合った職場への就労等が見込まれる

また、障害者手帳を持っていない場合でも、主治医の意見書等があれば就労移行支援を利用することができます。

就労移行支援事業所に通いながらバイトはできるの?

原則、アルバイト等で働きながら就労移行支援事業所に通うことはできません。

ただし、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律の改正に伴い、2024年4月1日より、以下の条件に当てはまる場合は、一般就労中でも就労移行支援事業所を一時的に利用することができるようになりました。

  • 通常の事業所に雇用された後に労働時間を延長しようとする場合
  • 休職からの復職を目指す場合
  • 就労移行支援の利用を経て、所定労働時間が概ね週10時間未満の所定労働時間で一般企業等へ就職した場合

就労移行支援事業所の利用料は1回いくら?

就労移行支援事業所の利用者が負担する料金は、1回あたりおよそ500円〜1,400円です。ただし、所得に応じてひと月当たりの負担上限金額が決まっているため、自己負担額なしで就労移行支援事業所を利用する人も多いです。

厚生労働省によると、障害福祉サービスを利用している人(98.5万人)のうち、約92.7%が無料で利用していることが分かっています。

パソコンスキルを身に付けたら就職できるの?

パソコンスキルを身に付けたり資格を取得したりすることは、就職活動において有利に働くことは間違いないでしょう。

しかし、パソコンスキルと資格があるから必ず就職できるとも言い難いです。障害・病気の特性や働く上での困りごとへの対処法の自己理解や、ご自身のスキルや強みの言語化といった様々な準備を就労移行支援事業所で行うことで、就職できる可能性が高まります。

最後に

ここまで、パソコンスキルを学べる10の就労移行支援事業所をご紹介したほか、就労移行支援事業所で身に付くパソコンスキルや、就労移行支援事業所の選び方について解説してきましたが、いかがでしたか。

パソコンスキルといっても一人ひとり知識も経験も違いますから、ご自身にあった訓練を行っている事業所に通うためにも、ぜひいくつかの事業所の見学・体験をしてみてください。

この記事を書いた人

監修者情報:メンタルエイド代表。社会福祉士、精神保健福祉士、ジョブコーチ、心理カウンセラー、幼稚園教諭。就労移行・就労定着支援サービスを行う事業所に12年従事。サービス管理責任者として個別支援計画をはじめ利用者との認知面談を中心にプログラム講師・支援機関連携・クリニック同行・企業開拓・面接同行・応募書類添削・定着支援・新規立ち上げ・スタッフ育成などを行う。120名の障がい者就労の実績があり、面談は1,000人以上。多くの面談実績からオリジナルの上村式認知整理面談技法を発案。

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