障害や病気があり働くことが難しいと感じている方や、休職している方の中には、「就労移行支援事業所を利用したら簿記の資格をとれるの?」や「就労移行支援で簿記の勉強をするメリットはある?」といった疑問を持っている方もいるかもしれません。
この記事では、簿記の勉強ができる4つの就労移行支援事業所をご紹介するほか、就労移行支援事業所で簿記を勉強するメリット、就労移行支援事業所の選び方について解説していきます。
就労移行支援事業所では簿記の資格を取得できるの?
就労移行支援事業所は、一般企業で働くことを希望する障害や難病のある人が、訓練や実習等を通して、適性に合った職場への就職や定着を目指すサービスです。
事業所によって訓練の内容に違いがあるのですが、簿記の勉強や資格取得のサポート、資格試験の費用負担を行ってくれるところもあります。
簿記資格の種類は、大きく分けて日商簿記・全商簿記・全経簿記の3種類がありますが、就労移行支援事業所では企業の採用担当者に広く認知されている日商簿記を学ぶことが多いです。
就労移行支援事業所で簿記を学ぶメリット
ここからは、就労移行支援事業所で簿記を学び、資格取得を目指すメリットをご紹介していきます。
メリット①就職活動でのアピールポイントになる
簿記の資格を取得していると、資格の等級に応じて経理・会計の専門的な知識があることを客観的に証明することができるほか、努力家・数字に強いといった印象を持たれることもあり、事務職においても就職活動でのアピールポイントになります。
ただし、履歴書に書けるレベルとされているのは、日商簿記3級からです。
メリット②簿記を活かした職種に挑戦できる可能性もある
一般企業の経理部門や税理士事務所、会計事務所の求人の中には、日商簿記の資格をもっていることが必須条件となっている場合も多いです。
また、経理や会計の仕事の実務経験がない場合でも、簿記の資格を持っていれば選考の対象としている企業もあるため、未経験でも専門的な職種に挑戦できる可能性もあります。ただし、こうした専門的な職種は、経理の実務経験や経理ソフトを使用した経験があるかどうか等を重視している企業が少なくないのも事実です。
メリット③計画的に勉強を進めることができる
就労移行支援事業所を利用すると、スタッフが利用者それぞれにあった個別支援計画を作成し、生活リズムや健康管理のほか、一般企業等に就職するために必要なスキルを身に付けるために、サポートを行ってくれます。そのため、特にひとりで資格の勉強をするのが苦手な人の場合は、計画的に勉強を進めることができます。
簿記の勉強ができる就労移行支援のおすすめの選び方
簿記の勉強ができる就労移行支援事業所を探す際には、以下の5つの観点から比較して選ぶのがおすすめです。
- カリキュラムの内容
- 資格取得費用補助の有無
- スタッフの経験・資格
- 就職実績
- 簿記資格の合格実績
- 自宅からの通いやすさ・駅からの距離
①カリキュラムの内容
簿記の勉強をすることができる就労移行支援事業所の中でも、簿記の勉強がたくさんあるカリキュラムのうちのひとつである場合と、ある程度カリキュラムの内容をしぼった上で簿記の訓練を行っている場合があります。
簿記以外にもまずは様々なことに挑戦してみたい場合はカリキュラムの種類が多い事業所を選んだ方がいいかもしれませんし、簿記の資格取得に注力したい場合は後者の事業所を選んだ方がいいでしょう。
②資格取得費用補助の有無
就労移行支援事業所では、日商簿記などの資格取得費用の一部または全てを補助してくれる場合があります。補助をしてくれる資格の種類や金額は事業所によって違いがあるため、事前に確認しておきましょう。
③スタッフの経験・資格
簿記の勉強をすることができる就労移行支援事業所の中には、日商簿記の資格を保有しているスタッフや企業の経理部門などで実際に経理や会計の実務をしたことがあるスタッフが働いている場合もあります。
そのようなスタッフがいると、簿記の勉強で分からない点をスムーズに解決してくれるだけでなく、簿記を活かした具体的な仕事の内容などを聞くことができるため、職場選びをする上でも役に立ちます。
④就職実績
就職者数や就職後の職場定着率、卒業生の就職先の職種といった就職実績は、事業所によって違いがあるため、事前にチェックしておきましょう。
また、簿記の資格を活かした職種で働きたい場合、企業の経理部門等へ就職した人がいるのかどうかも確認しておくのがいいでしょう。
⑤簿記資格の合格実績
簿記の勉強ができる就労移行支援事業所で、実際にどのくらいの利用者が簿記の資格を取得できているのかは気になるポイントでしょう。
全ての事業所が簿記資格の合格率や合格者数といった実績を公表しているわけではありませんから、もし気になる場合は、見学・体験に行った際にスタッフに質問してみるのもいいかもしれません。
⑥駅からの距離・通いやすさ
就労移行支援の利用者のうち、就職者の平均利用月数は『15.9ヶ月』となっています。1年以上継続的に事業所へ通うことになるため、通いやすさを重視する人にとっては駅からどのくらい離れているのかは事業所を選ぶ上でのポイントになるでしょう。
簿記の勉強ができる就労移行支援事業所4選
ここからは、簿記の勉強ができる就労移行支援事業所を4つご紹介していきます。
ここでは一例として大阪府や埼玉県の就労移行支援事業所を挙げていますが、デイゴー就労支援ナビではお住まいの市区町村や駅から、就労移行支援事業所を探すことができます。
ニコサービス城東センター
- 簿記やパソコンの資格受験料を補助
- 日商マスターや指導歴10年以上のパソコンインストラクターが在籍
- 野江駅・関目駅より徒歩7分
ぷらす守口
- 日商簿記検定3級、ビジネス会計基礎等100種類以上の資格の取得サポート(教本・動画等の各種教材、月一万円を上限とした受験補助制度等)
- 会計・財務、法務・コンプライアンスといったビジネススキルが学べる
- 太子橋今市駅より徒歩2分
ラ・レコルト茨木
- 日商簿記検定3級、ビジネス会計基礎等、70種類以上の資格学習コンテンツ
- 資格試験補助制度、昼食サービス、交通費補助制度あり
- 茨木市駅より徒歩3分
ディーキャリア所沢オフィス
- 簿記、MOS、ITパスポート等の資格取得のための勉強ができる
- 定着支援サービスあり
- 所沢駅より徒歩5分
都道府県別!おすすめの就労移行支援事業所
都道府県ごとにおすすめの就労移行支援事業所をまとめていますので、こちらも合わせてご覧ください。
最後に
ここまで、簿記の勉強ができる4つの就労移行支援事業所をご紹介したほか、就労移行支援事業所で簿記を勉強するメリット、就労移行支援事業所の選び方について解説してきましたが、いかがでしたか。
ご自身に合った就労移行支援事業所を選ぶ際には、スタッフの資格・経験やカリキュラムの内容、就職実績などを見学・体験の際にぜひチェックしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。